愛媛新聞 2018年(平成30年)3月31日 土曜日【地域経済E Line】掲載記事のご紹介
2018年(平成30年)3月31日(土曜日)発行の愛媛新聞【地域経済E Line】に弊社代表取締役社長 中矢真吾の記事が掲載されましたので紹介させていただきます。
「事業継承 円滑に進めるには」をテーマに取材をして頂きました。 よろしければ、ご一読くださいませ。
事業継承 円滑に進めるには
大和エンジニアリング(松前)中矢真吾社長(41)
社員と信頼構築 自分流
-2代目社長として父で創業者の先代社長=中矢富夫会長(67)=からバトンタッチを受けた。
大学院で電気を専攻し、2010年に東京の大手IT企業に就職した。半導体業界が落ち目になり、転職も考えた時に父から初めて、家業をやらないかと話をもらった。父が築いた会社で一緒に仕事をしていければなどと思い、後を継ぐ意志を固めて30歳だった07年に入社した。
-約10年後の16年8月、40歳で社長に就いた。
(IT企業とは)同じ工業系でも分野が違うので、一からやらねばという気持ちでやってきた。ただ機械の制御でスキルを生かせると思い、一社員として働き始めた。3年間は制御。次の2年間は機械のメイン部を理解するために設計し、並行して営業もした。数年前からは対外的に取引先をあいさつ回りし、打合せにも参加するようになった。だいぶ全体が見えるようになった。
-トップとしては。
創業者の会長は設計から手掛けているが中途の自分は機械の詳細な知識が足りず、経験を持つ社員の力を引き出す必要がある。会長のようにトップダウンでやっても、みんなついてこない。コミュニケーションを図り、相談してくれるように意識している。定期的に面談して支障になっていることはないかと聞いており、家庭のこと含めて話してくれる。製造業の自社は一つのチーム。何かが欠けると良い機械ができない。必ずしも会長と同じことをすればいいのではなく、自分なりのやり方で社員との信頼関係を築かないと2代目はうまくいかないと思う。自分の意思で後を継ぐと決めたので腹をくくっていた。これまで、あまり苦にならなかった。入社時から、いかに会社を良くしようかと考えてきた。それが長ければ長いほど、社長になったときに生きる。
-引き下がる勇気必要 =中矢富夫会長(67)=
ものづくりは常に進歩しないといけない。将来的にも、次の世代の力を伸ばすことが必要だ。創業者は会社を築いた自負や思い入れがある。ただ、ずっと前面に出ていたら育たない。自分を抑え、引き下がる勇気が必要だろう。会社の資産や株式の継承などは銀行や専門家に聞いた。息子に技術も考え方も伝え、任せて大丈夫だと判断して社長を交代した。二人三脚でやってきて、うまく事業を継承できたのではないかと思う。
愛媛新聞 2018年(平成30年)3月31日 経済(16)抜粋記事より